izumi ito/ 2020年 12月 24日/ 社内勉強会

こんにちは、開発メンバーの伊藤です。

12/9(水)に5回目のトーチの会を実施しました。今回のお菓子はきのとやのマカロンです。
私の写真スキルが貧弱なために全然おいしそうに撮れていないのですが、きのとやのマカロンはとてもおいしかったです!

3回目と4回目で進めてきた「自分達でなにかアプリを開発してみたい」プロジェクトについては年明けから実施することになったので、今回のトーチの会は「ふりかえり」をテーマにしました。

今回は、ふりかえり自体初めてというメンバーもいたので

  • ふりかえりの基本について学ぶ
  • 実際にふりかえりをやってみる

という2部構成にしました。

ふりかえりの基本を学ぶ

ちょうどこの数日前に、私が所属しているアジャイル札幌というコミュニティでふりかえりのワークショップを実施しました。

アジャイル札幌:やさしいふりかえり

その時に向けて作成した資料を一部簡略化したものを使って、以下のようなことをみんなで学びました。

  • ふりかえりはなぜ必要か
  • ふりかえりのフレームワークとそれぞれの効果について
  • よいふりかえりにするためのコツ、参加者の心がまえ
  • KPTのやり方

ふりかえりを習慣化し定期的に行うことはすばらしいことです。
一方で長く続けているとありがちなのが、マンネリ化してしまって効果の薄い改善活動になっていたり、チームのなりたい方向に向かっていないふりかえり方をしてしまうことです。
もしこうなっている場合は、自分たちがふりかえりによって期待していることやり方がマッチしているのかどうか、一度立ち戻って確認してみると良いと思います。

また、Problemばかり出て暗くなりがちというチームはふりかえりのやり方を少し変えてみると良いかもしれませんね。例えば、

  • ProblemよりもKeepを先に出して「(悪いことばかりではなく)良いこともちゃんとあるチーム」ということに意識を向ける
  • Problemの中からもKeepを見つける。「これ自体は問題だったけど、気づけたことは学びだよね」

などがすぐ始められるのでぜひやってみてください。
余裕があれば、チームを導くためのファシリテーションの仕方について勉強してみるのも良いかもしれません。

ふりかえりをやってみる

タイムライン

目的とやり方をひとしきり学んだところで、実際にとあるプロジェクトについてふりかえりを行ってみます。

半年以上前のことまで思い出したかったので、まずタイムラインを書いてみました。

"タイムライン"とは情報を収集するために使うアクティビティで、

アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き

に載っています。

やり方はホワイトボードに線を1本引いてプロジェクトの開始から終了までの日付をおおまかに書きます。次にその時あったことをふせんに書き出してペタペタと貼っていきます。
この方法の良いところは、1つ思い出すとその近辺で起きていたことも一緒に思い出しやすい点でしょうか。

そしてタイムラインを眺めながら「一番印象に残っているのはどの時期の出来事か」を話し、ふりかえりの的を絞っていきました。

KPT

どの範囲をふりかえるかが決まったら、今度は"KPT"というやり方で出来事を分類していきます。
"KPT"は出来事を「Keep:良かったこと、続けたいこと」「Problem:問題だと思うので改善したいこと」「Try:今後やってみること」の3つに分類し、それぞれなぜそう思うかを考えることで原因や背景を探る方法です。そして具体的なTryに落とし込み、行動による改善を促します。

タイムラインによって、私たちが一番ふりかえりたいと思った時期は「プロジェクト初期」であることがわかりました。なのでこの時期に起きたことをKPTに分類し、ここからTryを考えてみることにしました。

プロジェクト初期に焦点をあてたのは、プロジェクト開始段階で「~だろう」と思ってとった行動(とらなかった行動)が後々プロジェクトのひずみとなって表れてきたのではないかと感じたからです。

やってみると予想通りProblemもたくさんありましたが、その中からもKeepをきちんと見つけられたこととProblemの認識をチームで合わせられた点はとても良かったと感じました。

感想

個人的によかったと感じた点は、ふりかえりはチームが未来に向けてより良い行動をとるための活動であるということを共有してから実施できたおかげか、前向きに進めることができた(Problemの内容のわりに暗くならなかった!)ことと、プロジェクトの当事者・そうでないメンバー含めてのディスカッションができたことです。

プロジェクトにかかわってないメンバーからの客観的な意見にはハッとさせられることも多いので、みんなでやれたのは大きな収穫でした。

やってみて「やはりふりかえりは継続する必要があるよね」ということを感じるメンバーが多かったので、今後も継続できるようにしたいと思います。

About izumi ito

最近は主にPythonで仕事をしている認定スクラムマスターです。 仕事以外では、「アジャイル札幌」というコミュニティでアジャイル開発の講師やワークショップを開催していますので、お気軽にご依頼ください。